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あなたが仕事と余暇に求めることはなんですか?|オープンlabレポート(Nov,2022)

「生き方開発lab」は、自分らしく新しい生き方を創造するためのlabコミュニティです。2022年度は、「遊ぶと働くの未来」「オルタナティヴ家族」「オルタナティヴ宗教」という3つのテーマで、それぞれの新しい形を模索しています。

11月20日、東京・中野にある生き方開発labの拠点で、「オープンlab」が開催されました。参加者は20名超。研究開発を担当するlabフェローや、それを支える仲間であるlabメンバー、興味がある方、どなたでも参加いただける場です。

今回の担当は「遊ぶと働くの未来」開発室。「遊ぶと働くを"考え方"から知ろう」というテーマで開催されました。

新しい形を作るには「考え方」が必要

当日の流れは以下の通りです。最初に今回なぜこのテーマにしたのか、その問題意識を紹介しました。

【当日のスケジュール】
13:30 開会&趣旨説明
13:35 生き方開発labの紹介&みんなで自己紹介
14:20 発表①|労働観の歴史・労働に喜びはあるのか?
14:35 発表②|余暇観の歴史・現代における余暇の課題は?
15:00 ディスカッション「あなたが仕事・余暇に求めるものとは?」
16:20 メンバーシップの紹介
16:40 終了→懇親会🍻

自分の「遊ぶと働く」をどうしたいか考えたとき、まず浮かんだのが「今の形はなんか違うけど、理想はわかんない」でした。だから、labで新しく開発するわけですが、まず必要なのは何かを考えた時、「考え方」を知ることだだ!ということになりました。

そもそも今の「遊ぶ」と「働く」がどんな考え方に基づいた形なのかもはっきりわかっていません。そんなんでは、新しい形なんて作れるわけないです。だから、研究開発の手始めとしてこれまでの「遊ぶと働く」の「考え方」を調べることにし、今回はその結果を共有して参加者と話すことになりました。

「働くことは人間の喜び」は本当?

当日はまず「労働観(働くことへの考え方)の歴史」を紹介しました。ざっくりと大きく時代を近代以前と近代以後に分けて、その変化を紹介しました。

労働観の発表は開発室フェローの佐竹から

古代は肉体労働やお金を扱う商売は価値が低いものだったそうです。それが近代以降は「働くことが人間の本質」「働くことは人間の喜び」という考え方に変化しました。

*クリックで拡大します

その背景には「貧しい人がまともになるために働くのが一番」「お金を稼げば幸せになれる」という考え方を当時の権利者(教会)、有力者(裕福な市民)が持っていて、それを宗教や経済活動を通じて広げ、多くの人が受け入れたからでした。

「働く」は最初から大事だったわけではなく「大事なんだ」と教えられてきたものだった。この発見を共有しつつ、「働くことは人間の喜び」という労働観を批判した意見も紹介しました。

あなたの余暇は何のための時間?

続いて「余暇」について発表しました。「余暇」とは食べる・寝るといった「生命維持の時間」と「労働の時間」以外の“余った時間”のことです。「遊び」というとイメージが幅広いので、今回はより広い概念である余暇観(余暇への考え方)について、どう考えられてきたのか紹介しました。

余暇観の発表は開発室フェローの中川から

余暇はもともと共同体の時間であり、肉体労働をしないでいい支配者や有力者が「宗教・戦争・学問」を行う時間のことを指していたそうです。

*クリックで拡大します

時代が進むにつれ、目的は仕事の休息や気晴らしに、内容は芸術、音楽、演劇、社交に、変わりました。工業化が進み、管理された時間内で働くことが当たり前になり、余暇の時間を持てる人自体は増えました。

発表の最後には、余暇の時間は仕事のための時間ではなく、新しい活用の仕方が必要になっているという現代の余暇観について、紹介しました。

あなたが「仕事」と「余暇」に求めるものとは?

後半は2グループに分かれて、ディスカッションをしました。テーマは「労働に喜びはあるか?(仕事に何を求めるか)」「余暇に何を求めるか?」の2つでした。

ディスカッションの時間はリラックスした雰囲気

発表内容を踏まえて、参加者の「労働観」「余暇観」を出し合ったので、短時間でも2つのテーマをかなり深めることができました。

グループ発表後には開発室フェローからコメント

まとめ|問いを見つけて生き方を開発していく

今回、発表で分かったのは今の当たり前は一つの「考え方」に過ぎないけど、その「考え方」すら自分はちゃんと理解していない、ということです。

そんな事実にちょっと愕然としつつ、ディスカッションで色々話すことで「いま、仕事に求めていることは仕事以外で得られないか?」「仕事の気晴らしではない余暇の使い方ってどんなものなのか?」といった新しい「問い」が浮かんできました。

答えがわかるより、問いが見つかる方が不思議と励まされる気持ちになります。これから「遊ぶと働く」の新しい形を作ることにつながる問いをどんどん見つけていきたいです。


告知|12月のオープンlab

次回のオープンlabは12月17日です

「家族」の現在地と行方をテーマに、日本の家族制度の歴史や家族観の変遷・背景を知り、その上で私たちが「家族に求めるもの」とは何かを考えます。開発室からの発表を受けて、それぞれの考えや思いを共有しあいたいと思います。詳細は下記をご覧ください。



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