心配・自己肯定感・強みを語る! #ことばの灯台PB
れんげ舎の代表・長田英史のラジオ番組『ことばの灯台』を聴いたメンバーたちが、それぞれに気持ちを揺さぶられた回を語り合います。月1回ペースでお届けする予定です。
私、親・親戚・友達からずっと心配され続けています
しま:今日は『プレイバックことばの灯台』ということで、2021年10月のstand.fm『ことばの灯台』のエピソードから、みなさんが「語りたい!」と思った回を選び語り合います。トップバッターはおくDです。
おく:よろしくお願いします。私、子どもの時からずっと心配され続けている人なので、『誰かのことがすごく心配なときの対処法』を選びました。
しま:心配してくるのは誰なの?
おく:まず親、そして親戚。友達もけっこう心配してくれます。そういう人たちに心配されればされるほど、不快な気持ちになるという…。
中川:どんな心配をされてきたんですか?
おく:子どもの頃は勉強ですよね。私が勉強をしないので、そんなことじゃ進学できないよ、就職できないよ、と。大人になってからは、結婚とか家をつぐとかを心配されてます。
あるとき友達から「心配させるような生き方をしてるんじゃない?」って言われて。そうか、私は心配したくなっちゃう感じに見えてるんだなと思いました。
中川:なかなか踏み込んでくる〜(笑)。
しま:あんまり心配されると、自分の未熟さを見透かされたように感じてイラッとするかな…。
おく:放送で、自分の問題に対処することで周りが軽くなる、楽になるという話があったでしょう? 私はそこがすごく印象に残りましたね。
小山:心配してくる人が想像している「不安な未来」は、こっちにとっても「不安な未来」なんですよね。
おく:そうなんですよ!
中川:「あんた宿題やったの?」「ちょうど今やろうと思ってたのに!」っていうやつだ(笑)。
小山:相手に対しての純粋な心配じゃなくて、私が(相手に)こうなってほしいという、その希望から外れることが心配なんだよね。
おく:つまるところ、自分が安心したいってことですよね。
自己肯定感を上げようっていうけど、測れなくない?
しま:話は尽きませんが、次の放送にいきましょうか。中川さん、お願いします。
中川:はい。突然ですが、みなさん「自己肯定感」って気になります?
しま:いや、気になんない。
中川:こういう人は大丈夫(笑)。でも、気になっちゃう人は多いはずと思い『自己肯定感を上げようは自己否定の始まりです』を選びました。
小山:「本来はこのくらいの自己肯定感は持っているべき」っていう考え方があるように感じるんです。そこはちょっともやもやしますね。
しま:自己肯定感は測れないですよね。
中川:そう、放送で言われているみたいに、ありのままの自分を肯定するなら「基準」も「条件」も必要ないわけです。
おく:でも自己肯定感という言葉にはすごく引力あると思いますね。やばい、低い…高めなきゃ! という感じにさせられちゃう。
中川:だから、本人にしかわからないはずの感覚を高めようとか言っている講師や専門家は怖いんですよ。
しま:色々なところがあるのはもちろんだけど、変な先生についていくと洗脳されそう。ポジティブもネガティブも両方が自分だよね。
小山:他人の評価が軸になった時点で自分じゃないですよね。
中川:自己肯定感の高さより、「今の自分がどんな感じなのか」をつかむことが大事だなって思います。
「強み」なんてセミナーで見つかるものじゃない
しま:さて、最後の放送ですね。小山さん、お願いします。
小山:私は『「強み」がないとダメですか?』を選びました。実はわたし、強みを引き出すセミナーを開催したことがあって。聞いていたら、どんどん強みを見つけるセミナーが否定されていくんですよね(笑)。でも、実は自分も疑問を持っていたんです。
おく:自分で開催していたのに!?
小山:「発想を持ち帰ってほしい」という思いでやっていたセミナーなんです。ラジオでも話されていたように、「セミナーに参加したら見つかる」というものではないですからね。勉強のために、他の方が開催しているセミナーに参加したんですけど、盛り方がすごいなと感じたんです。
中川:疑問というのは「強み」に対してじゃなくて、そういったセミナーに対してですね。
小山:そうです。セミナーをリピートしてもらうために、「お土産」を持ち帰らせるっていうのがあるんです。ないものを「ある」という嘘はつけないけれど、1ある物を「100あるよ」と言うことはできる。だから、セミナーの時間内で見つけた断片を「それが強みです!」とやる講師がいるんですよ。
しま:なるほど。「参加してよかった!」って思えますもんね。
小山:わたしのセミナーでは、そういう具体的な成果物がないので、大抵満足度が低かったです(笑)。
しま:でも、そこは越えちゃいけない一線だと思います。
小山:うれしいことに何年かして「役にたちました!」って連絡をくれた人がいて。そういうのは嬉しかったなぁ。強みは1〜2時間のセミナーで見つかるような表面的なものじゃなくて、もっと深いものなんです。
中川:そうか。「強み」ってひと言だけど、定義はないですもんね。どういうレベルものを「強み」と呼んでいるかは、人によって違いますね。
小山:そう思います。わたしは、小さな「強み」の点と点がつながって、はじめて「本当の強み」になると思うんです。自分の持っていた何かに、思いがくっついて線になる感じ。
しま:「強み」だけ持っていても、活かせる場がないと「強み」にはならないですからね。
それでは、今回はここまでとします。楽しんでいただけたでしょうか。おつかれさまでした!