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代表・長田英史のnote

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「場づくり®」を通して新しい生き方・コミュニティを創る仕事をしてきた長田英史のnoteから、自分らしく生きたい人を励ます選りすぐりの記事をまとめています。
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記事一覧

嘘っぽい希望より絶望を 前に進みたければ絶望力が必要です

世の中で「希望」とされているものの多くは、かなり嘘っぽい。 例えば家族だったり、仕事だったり、お金だったり、しばしば「希望」とされているそれらのものは、(ずっと嘘だったのがバレてきたのか、それともいつの間にか嘘に変わったのか分からないが)今では拭いがたい嘘っぽさをまとっている。 SDGsのコンセプトには文句のつけようもないのに、なぜか名前がついてパッケージ化されたとたん、嘘っぽくなってしまった。SDGsのピンバッジをつけている人とか、「誰ひとり取り残さない」みたいな決死の覚

自分という連続性を保てていますか?

去年と今年、先月と今月、昨日と今日、あなたは「自分」という連続性をちゃんと保てていますか? 先月は「こうしたい!だからこうする!」と言っていたのに、今月はそれとは別のことを「したい!」と言っていたりしませんか? もちろん、そうした変化があるのは自然なことですし、連続性というのは変化がないことを意味していません。むしろ、その変化に対して自覚的で、ちゃんとそれを説明出来るのかどうかということです。 連続性がない人は信用できない?仕事や肩書きがコロコロと変わる人のことを「信用で

自分が活躍できる場で生きる

「場づくり」の専門家として申し上げると、場と人には相性があります。合わない場にいると人は能力やその人らしさを発揮しにくくなり、疲れます。合う場では能力やその人らしさを自然に発揮しやすく、場にいるだけで元気が出てきます。 就職しなかったのは活躍したかったから僕は学生の頃に子どもの居場所づくりや、それに付随する大人のコミュニティづくりをしていました。周囲の友人がリクルートスーツを身にまとい就職活動を始めた頃、僕は「就職しない」と心に決めました。 その理由は、活躍したかったから

ChatGPTの衝撃!AI時代に必要なのは感性と行動力だけ

たとえ「やりたいこと」や「叶えたい夢」があっても、何から始め、その後どんな段取りで進めていけばいいのか分からないと、動き出すことが出来ません。でも、これからはAIに質問すれば、何からどのように着手していけばいいのか教えてくれます。 ChatGPTが凄すぎる件話題のChatGPT、使ってみましたか? 分からないことを質問すると、しっかりとした日本語表現で回答してくれるAIです。 試しに、NPO法人の設立について質問をしてみました(筆者は長年NPOを運営しており、場づくりの専

ライフワークについてどう思う?ライスワークとの比較

「ライフワーク」と聞いて、どんなイメージが浮かびますか? そして、あなたにはライフワークがありますか? ライスワークはあるけれど…ライフワークを辞書などで引くと「生涯にわたって続ける仕事や取り組み」と出てきます。アーティストの代表作などをライフワークと呼ぶこともありますよね。何かちょっと特別なもの、すごく尊い仕事のようなニュアンスが感じられます。 でも、単にワーク=仕事ということで考えれば、仕事を持っている人は大勢います。仕事がしたいのに仕事がない人にとっては「仕事を持っ

苦手な「お正月休み」を自分らしくハックした実例集

あなたの年末年始のご予定は? その予定、楽しみですか?それとも、ちょっと気が重いでしょうか? 僕は「お正月休み」って、昔から苦手です。お店がしまって街が静かになったり、クソ寒いのに初日の出とか初詣に行ったり、親戚と気怠く集まって正月番組を観たり…どれもこれも楽しくなかったからです。 僕は「場づくり」や、そういうことを通して「新しくて自分らしい生き方」をつくることを、仕事にしています。仕事というより、それが僕のすべてです。そんな僕が、学生時代からあの手この手で「お正月休み」

言葉にするとはどういうことか(身体としての言葉)

「言語化することが大事」と言われます。確かに言葉にしないことには伝わりませんから、大事なことであるのは確かですよね。でも、表現したい中身に対して不正確な言葉にしてしまうと、無意味を通り越して大きな混乱を招きます。 空虚な言葉じゃ意味がない流暢に話す人の言葉を聞いていて、気持ちよく言葉が入ってくるときと、なんだか居心地が悪く感じるときと、両方あります。相性の問題もあるわけですが、他の問題もあります。 それは、話し手にとって、話している言葉が、不正確な場合です。 不正確とい

全てを変えたければ下りエスカレーターを駆け登れ

常識や社会通念、周囲の空気に抗って何かを変えようとしても、多くの場合うまくいきません。 僕は、長年こうした変化をつくり出すことを実践してきました。実践してきたからこそ、なぜそうした努力が挫折するのか、その構造を熟知しています。今回はその経験から、変化をもたらすために必要な認識について書きたいと思います。 お決まりの行動様式が自分らしさを見えなくする自分らしく生きるということは、並大抵のことではありません。少なくとも僕はそう考えています。日本社会には、 「こういうときは、

僕が「宗教づくり」を始めた理由─オルタナティヴ宗教の可能性

企画会議をしていて、「宗教づくり」というアイデアが出てきた瞬間、声を上げて笑いました。僕がその言葉を口にすると、他のメンバーも「何それ!」と楽しそうに笑いました。宗教づくりだなんて意味不明だし、明らかにヤバすぎるのに、わくわくする冒険が始まる幸せな予感に充ちていました。 設立27年目のNPOです僕が代表をしているれんげ舎というNPOは、活動を開始して27年目に入りました。学生の頃、子どもの居場所づくりや大人が自分らしく居られるコミュニティづくりをしていて、卒業後は就職せずに

何に根ざして生きるのか?「自分らしく」を新しくする─「生き方開発lab」のコンセプト

「あなたは何に根ざして生きていますか?」 この問いは、「生き方開発lab」にとって大切なものです。あなたの生き方の「土台」となるものは、何ですか? 常識や社会通念に根ざした生き方常識や社会通念と言われるものがあります。明文化はされていないけれど、多くの人がその範囲で生きようとし、また他の人にもその範囲で生きることを求めます。 もし、地面に「常識」という名前のついた地層があるとしたら、オフィスビルや商業施設、住宅は、そこに根ざして建設されていると言えるのではないでしょうか。

合わせる価値のない空気もある

空気を読んでそれに合わせる──日本社会では、多くの人がそうしています。でもその空気って、本当に合わせる価値のあるものでしょうか? 合わせる価値のない空気だってあります。 場の空気には「合わせる」がデフォルト?場の空気に合わせようとする人と、しない人だと、日本社会って合わせようとする人が圧倒的に多いと思うんです。ただ、空気に合わせるというのはひとつの技術なので、 合わせようと思って、合わせられる 合わせようと思って、合わせられない 合わせようと思わない という感じで、

コロナ慣れ日本で 「何事もなかったふり」は危険すぎる

コロナ慣れの日本。昼も夜も人が溢れる街にいると、まるでコロナ前に戻ったみたいな錯覚に襲われます。でも、それは錯覚。世界は非可逆的な変化を遂げました。変化には、楽しい側面もありますが、辛く苦しい側面もあります。「何事もなかったふり」をして無理をすると、心身を損ないます。この難しい時期をどう過ごせばいいのか、整理してみました。 表面は戻っても、中身は戻らないいま、都心には人が溢れています。先日、ゴールデンウィークの原宿駅を通ったらすごい人出で、まるでコロナ前に戻ったかのようでし

分かってもらう努力をやめる

自分のやりたいこと、やっていることの意味や価値を、誰かに分かってもらいたい──そんな風に思うとしたら、それはとても自然なことだと思います。分かってもらえたら、やっぱり嬉しいですよね。でも、分かってもらえない場合に「分かってもらう努力」をすべきかというと、必ずしもそうではないようです。 分かってくれる人と仕事をしたら?僕の尊敬する先生で、ある大学の教授のK先生という方がいらっしゃいます。れんげ舎がいまやっている事業分野に進出しようとしている頃で、お酒を飲みながら、そのことにつ

他者がいるから自分らしくなれる

気を遣うことの多い外から家に帰ってきて、服を着替えて一息ついて、自分らしさを取り戻す──そんな経験は誰しもあるのではないでしょうか。僕にもありますが、あるところで「他者がいるから自分らしくなれる」と言っていた人がいて、本当にその通りだと思いました。 その場がほっと出来るかどうかは人間関係で決まる「他者がいるから自分らしくなれる」という言葉を聞かせてくれたのは、僕が講師をした「場づくり」の連続講座の受講生の方でした。本当にそうだな…と思いました。 「場づくり」では、場所と場