定収入の魔力、やけくそ、普通に出来ることを語る!
れんげ舎の代表・長田英史のラジオ番組『ことばの灯台』を聴いたメンバーたちが、気持ちを揺さぶられた回を語り合います。
毎月の放送から3人が1本ずつを選び、自分のエピソードも交えながら、思ったことを語っています。
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不安定さと生きていく
しま:さっそくはじめましょう、プレイバックことばの灯台!トップバッターはおくDです。
おく:私は「定収入の魔力から自由になる」です。昔は色々な「安定」を求めていたんですけど、今はよくわからなくなりました!
しま:そんなに安定を求めてたの?
おく:自分に不安定さを感じていたんですよね。家族に頼る状況から脱出したくて、実家を出ました。定収入を得て、ひとりで生活できるようになるまでは、安定を求めてもがきましたよ。
しま:それは多くの人がぶつかる壁だよね。
おく:でも、安定的な生活ができるようになると、だんだん「繰り返しの日々がつまらない」と感じはじめたんです。私って、なんのために生きているんだろうとか思うように…。
中川:目指した安定を手に入れて、その後がわからなくなったんだね。
おく:安定ばかり気にしていると、新しいことや変化に対応できないということもありました。安定することが幸せなんだと考えていたけど、今はなんとかしようともがいている不安定な状態のほうに幸せを感じます。
小山:私は自営業なので、「定収入=縛られる」というイメージです。精神的な安定はお金からだけでは得られないことが大きいですよね。
おく:不安定だけどなんとかするって、予定調和じゃなく、その場にいる人たちがその場で起きていることをちゃんとキャッチして、対処することだと思っています。そういう場に参加していると「自分がいる!」という感じがするんです。
中川:それはさらに上のレベルの安定と言えるかも!
やけくそでも、まずは決める!
しま:はい、次は中川さん!
中川:私は「もっと気軽に自分らしく選択する」です。私はこれまで、とにかくやっちゃおう、という感じで選択してきたなと思います。小さい頃の口癖は「もうやけくそだ!」だったんです(笑)。
小山:やけくそで選べるって逆に羨ましい…。
中川:選んできたことが正解だったかなんて、結局わからないと思うんですよ。後からこの選択でよかったんだと自分に言い聞かせるのも違うと思うし…。
しま:たしかに、別の選択の先にある未来は分からないんだから、比較はできないよね。
中川:以前、仕事で上司にある提案を相談したとき、「じゃあそれで決定ってことでいい?」と聞き返されたことがあったんです。その時は即答できなくて「一回考えます」と持ち帰ってしまったんです。
おく:聞き返されると、揺らぎますよね(笑)。
中川:それで持ち帰ってはみたものの、「なんだ、自分の中ではもう決まっているじゃないか…」と思ったんです。答えを探して考え続けるとキリがないから、決めて動き始めたほうがいいと考えるようになりました。
しま:自分の中では決めたつもりでも、相応の動きがなければ、決断したこにならないよね。
中川:「やけくそだ!」と言っていた子ども時代、叔母から言われたんです。「広い世界から見たら、あなたの決断はそんな大した決断じゃないよ」って。決めることが大事だからやっちゃいなさいというメッセージだなと思って、ずっと心に残っています。
小山:それだけ悩んでいたのに、何で最後は「やけくそ」になれるの?
中川:決められていない自分が嫌なんです。なんかダサいし(笑)。それに、決めないと動けなくなるじゃないですか。
当たり前に出来ることをしていく
しま:最後は小山さん。お願いします!
小山:わたしは「出来ることだけで生きてゆく」です。普通に出来ることが大事ってところ、とても共感しました。
中川:自分にとって当たり前たり前に出来ることって、本人は自覚しづらいっていう話ですよね。
小山:特技の話も出てきましたよね。特技って、環境や時代で変わりると思うんです。戦時中なら射撃がうまい人が重宝されたかもしれないけど、それを活用する場がなければ、価値は見いだしづらいから。
おく:わたしは「特技」とか「強み」って言われると構えちゃって、そんなものないかも…ってまず思います。でも「出来ること」って言われると、それなら自分にもあるはずと。
小山:他人と比較して「特別なもの」として捉えない方がいいってことですよね。自分が出来てることに気付くこと、なんだと思います。
おく:出来ないことってを出来るようにして伸ばすのって、本当に大変ですよね。もう出来ないものは出来ない(笑)。 それよりは、出来ることを伸ばしたほうが早いし、そこから新たに枝分かれして出来ることが増えそう。
しま:他人のリアクションから自分の出来ることに気付く時もあります。当たり前にやったことに対して「助かるよ、ありがとう!」とか言われると、「え!?」みたいな。
小山:自分が使うアイスブレイクの定番なんですけど、ありがとうの反対ってなんだと思いますか?
しま:え、なにかな…?
小山:「当たり前」です。当たり前の事って、日ごろは意識しづらいので存在を忘れがちだけど、本当は有ることが難しいんです。だから「有難う」。
おく:漢字!なるほど!
小山:当たり前そうな有難いことに気付いて、ちゃんと使っていきたいですよね。